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巡洋艦大淀 大きく傾く [巡洋艦大淀]

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 小淵氏は、発令所に残っていると思われる 角田上水に、退避を促すため、大急ぎで舷門の 電話を取りましたが、艦内電話は不通になって いました。  急いで電路室に行き、伝声管で何度も 呼んでみましたが発令所からは、応答が ありませんでした。  角田上水はうまく脱出できただろうかと 考えましたが、艦内は火災で各所の区画扉や 昇降口のハッチは、すでに閉められてしまって おり、もうどうすることもできませんでした。  小淵氏は、脱出したと考え、機銃分隊の 応援に向かいました。  傾いて動けなくなっている大淀に、敵機は なおも激しく襲いかかってきました。しかし、 爆弾は全部投下してしまったらしく、今は、 機銃掃射だけになっていました。  大淀の機銃分隊員は、直撃弾と敵機の 機銃掃射で、多くの兵員が倒れていました。 その人達に代わって敵機を迎撃するのは、 戦闘分隊員の役割でした。  命令されたことではないものの、各自が それぞれの判断で艦を護るべく猛奮闘して いました。  やがて、激しく襲撃していた敵機も、一斉に 急上昇すると素早く引き揚げていき、上空を 乱舞する爆音もありませんでした。敵機との 戦いは終わりました。  しかし、大淀は、右に大きく傾いて盛んに 黒煙を上げていました。煙突の左下部に 命中した爆弾が缶室で炸裂し、燃料に 引火したようでした。  物凄い黒煙が天に冲し、真っ赤な炎が メラメラと立ち昇っていました。そこには 何本もの消火ホースが引かれ、海水を かけていましたが、火勢は強まるばかり でした。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男


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