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巡洋艦大淀 一度に疲れが押し寄せる [巡洋艦大淀]

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 日没後も、艦内作業は続きました。 昼食も取らないのに、あまりにも大きな 衝撃を受けたため、空腹や疲れを 感じませんでした。  午後10時過ぎ、各種の処置を済ませた 小淵氏らは、居住区に集まってあり合わせの 乾パンや缶詰などで夕食をとりました。  この頃になって、一度に疲れが押し寄せ、 みんな茫然としていました。まだ、悪夢から 覚めきっていませんでした。  この夜は、床に敷かれた帆布の上で寝る ことになりました。吊床もベッドも、セレタ軍港に 荷揚げしてしまったので、これまでは、戦闘 配置に待機所で寝ていました。そのため、 毛布などはいくらもありませんでした。  兵は仕方ないとしても、上級者にはなんとか しなければなりませんでした。一水が、「発令所 には、焼けていない毛布があるはず。」と言う ので行ってみましたが、密閉消火中であり、 素手では開きそうにありませんでしいた。  そこに折り悪く副直将校が士官室から 出てきました。これを見て、一緒にいた 一水は逃げてしまいましたが、小淵氏は 逃げるわけにも行きませんでした。  そして、「そこを開けたら、艦内は たちまち火の海になってしまうのだぞ。」 と言って、数度頬を見舞った上で、怒鳴り つけてきました。そして、巡検のため、 後部の兵員室に向かっていきました。  分隊の居住区に言ってこのことを注意 されるとまずいことになると考え、「分隊員 には知らせないでもらいたい。」と、祈る ような気持ちで巡検の通った居住区に 戻りました。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男


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