SSブログ
巡洋艦那智 ブログトップ
前の10件 | -

巡洋艦那智 殊勲甲 [巡洋艦那智]

 スラバヤ沖海戦、バタビア沖海戦の
両戦闘は、大勝利に終わったと言え
ます。

 しかし、これは、絶対的な兵力差と、
圧倒的な航空優勢のもとに戦われた
もので、当然の帰結とも言えます。

 萱嶋氏も、このことは率直に認めな
ければならないとしています。

 戦いは、錯誤の連続で、この海戦に
ついては、戦運が常に頭上に宿っており、
敵軍は、悲運の完敗をしたと言えます。

 しかし、おごるものは久しからずで、
自らの行動を謙虚に反省しないものは、
過ちを繰り返します。

 しかも、同じ過ちをした時に、幸運の
女神が微笑んでくれるとは限らないと
しています。

 この海戦も、貴重な体験や教訓が
含まれていましたが、これらが、後日、
冷厳な検討が受けたということを、
萱嶋氏は、聞いたことがないと
しています。

 実際、この後の戦闘に生かされたとは
言えないとしています。「殊勲甲」という
三字が、全ての過失を塗りつぶして
しまいました。

 「勝利は、慈善の如く多くの過失を
隠蔽する。」という、マハンの言葉で、
萱嶋氏は、著書を終えています。

(追記)
 スラバヤ沖海戦については、2000発もの
砲弾を使用していながら、命中弾が異常に
少なく、参加部隊からも批判の声が上って
いました。

 こうなった理由は一部の例外を除き、
遠距離攻撃に終始したためでした。
また、砲撃を一艦に集中するということを
せずに、行き当たりばったりに、目標を
定めて砲撃したことも、非難されるべき
ことといえます。

 バルチック艦隊を横切るように航行しながら
砲撃して、1艦に砲撃を集中させる戦闘をし、
敵艦隊を壊滅させた、東郷提督の海戦の
教訓も、生かされていないと言えます。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 追撃戦 [巡洋艦那智]

 逃げた駆逐艦の追撃に移った日本軍は、
那智が、艦内に引き揚げた3機の航空機の内、
使用に耐える1機に、30kg爆弾2発を、
取り付けて、射出しました。そして、逃げる
敵を、追いかけました。

 敵駆逐艦を発見した航空機は、爆弾を
投下しました。爆弾は、命中はしません
でしたが、艦尾に至近弾を得て、まもなく
敵艦は、行き脚を止めました。

 そこに、足柄と羽黒が追いつき、牛刀の
雨あられ(20cm砲の斉射)で、南海の
海底深くに沈んでいきました。

 戦いは完全に終わり、ジャワ海の
制海権は、ついに日本軍の手に
落ちました。

 この間も、ジャワ島の上陸したわが陸軍
部隊は、破竹の進撃を続けており、ジャワ
全島の制圧は、時間の問題となりました。

 砲声はやみ、硝煙の消え去った熱帯の海に、
再び、静かな夕暮れが、おとずれました。

 翌日、那智は、使い果たした燃料と砲弾を
補給するため、戦場を去り、船脚も軽く、
ケンダリー湾に向かいました。

 その間、萱嶋氏は、激しかった戦闘に思いを
巡らせ、しばし、感無量の境地に、ひたって
いました。

 同時に、多くの過失を重ねながら、稀有の
大勝を博したわが軍の戦運の強さを、今更の
ように神に感謝しました。

 この戦いは、終局のところ、最小の損害を
持って、最大の戦果をおさめて、大勝利に
終わったといえます。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 エクゼター撃沈 [巡洋艦那智]

 エクゼターは、昼間の砲撃戦で、被弾した
艦であり、速力も落ちている上に、後部の
砲はなかば中空を向いて動かず、さらに
カタパルト上の飛行機も、壊れている
ことが報告されました。

 こちらは、魚雷はなく、砲弾は残り僅か
でしたが、5体満足なので34ノットの
機動性を誇り、敵を寄せ付けず、退路を
断つことも容易と判断されました。

 そこで、緩慢な砲撃を繰り返し、近寄らずに、
足柄と妙高が来るのを待ちました。まもなく、
反対側に足柄と妙高が姿を現しました。

 はやる両艦から、斉射弾がツルベ打ちに
エクゼターの周囲に、叩き込まれました。
こうなると袋のネズミなので、第五戦隊は、
新来の友軍に任せて、ヤレヤレという
ところでした。

 エクゼターは、イギリス海軍の伝統に
そむかず、最後まで戦っていました。
しかし、孤軍奮闘虚しく、相次ぐ命中弾で、
航進を止め、右に大きく傾いて、甲板が
水につかる状態となりました。

 最後は、日本軍の駆逐艦の雷撃を受け、
とどめを刺され、海底の藻屑となりました。
随伴の敵駆逐艦は、1隻は、この場にとまって
戦闘をし、撃沈されました。

 駆逐艦に、20cm砲の斉射は、鶏頭を
割くのに、牛刀を用いるようなものであり、
あっけなく撃沈しました。残りの一隻は、
いち早く脱出し、スコールに紛れて、
水平線の彼方に逃れていきました。

 息をつく間もなく、逃げた駆逐艦を
追って、追撃戦に移りました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 のんびり敵発見 [巡洋艦那智]

 午前11時すぎ、艦橋見張りの声が
とびました。しかし、戦闘体験者の
平然たる報告ぶりで、緊急事態とは
思えませんでした。

 内容は、「マスト一本、右10度。」
というもので、敵とは考えていません
でした。というより、敵であるはずが
ないという心理が働いていました。

 そのうち、マストが徐々に水平線から
せり上がってきました。ここで、砲術参謀が、
「あれは、味方だ。バリ島から引き揚げて
きた輸送船と駆逐艦だろう。」と言いました。

 萱嶋氏は、あのマストから、味方だと
判断した根拠はどこにあるのだろうと
感じました。

 そこで、見張員に、よく確かめるように命じ、
萱嶋氏自身も大型眼鏡で、確認しました。
すると、哨戒をしていた水雷長が、のんびりと、
「マストの前に艦橋がある。」と言ってきました。

 これを聞いた副長が、「配置につけ」と
大声で号令をかけました。マストの前に艦橋が
あるのは軍艦であり、しかも、味方艦のはずも
ありませんでした。のんびり対応するような、
余裕はありませんでした。

 萱嶋氏は、タラップをおり、発令所に急ぎ
ました。戦闘服に着替える余裕はなく、
号令をさばきました。同時に、各砲塔
当たりの砲弾数を確認しました。

 各砲門につき、1桁しかないようでした。
これでは、「指令撃ち」をするしかありません
でした。

 出現した敵は、イギリス巡洋艦エクゼターと
駆逐艦2隻でした。一方で、味方の方は、
増援として、那智の同型艦の足柄と妙高が、
主隊にいるはずでした。直ちに、「敵見ゆ」の
緊急信号を発信しました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
コメント(0) 

巡洋艦那智 緩みきった艦内 [巡洋艦那智]

 無事に揚陸した東方部隊に対し、西方部隊は、
バタビア沖に入泊した直後、不意に敵巡洋艦
2隻のため、一時混乱をきたし、直ちに
駆けつけた最上、三隈などの奮戦によって、
2隻を撃沈することができました。

 (以前紹介したことがありますが、この時、
最上が、味方の陸軍輸送船を、誤射して
沈めてしまい、陸軍の今村中将を泳がせる
という失態を演じています。)

 この時撃沈した巡洋艦2隻は、那智らが
取り逃がした巡洋艦2隻でした。不屈の
闘いを続けて、ついに力尽きたてとどめを
刺された恰好の敵巡洋艦でしたが、最後まで
積極的な敢闘精神は、敵ながら見上げたもの
でした。

 明けて3月1日、那智ら第五戦隊は、残敵に
備えて、上陸地点の北方を警戒しつつ、
スラバヤ沖を遊弋していました。

 この日、南洋の空は澄んでおり、紺碧の海は、
うねり一つない熱帯の微風が、爽やかに感じました。
強敵を排除して、友軍の上陸を成功させ、作戦は
ヤマを越し、味方は一隻の撃沈艦も出して
いませんでした。

 敵艦の轟沈するのを目前で見た後で、存分に
戦ったという満足感と、心地よい疲労が、混じり
合っていました。

 やむをえないとはいえ、緊張に欠けており、
快勝で、兜の緒が緩見過ぎであると言えました。
演習で、「終結」と言われた時のような、
ホッとした感じが、漂っていました。
誰の顔にも、筋肉の緩みが見えました。

 しかし、敵はまだ残っていました。この時、
那智は、緩み切った状態で、哨戒配備と
なっていました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 残り2隻の行方 [巡洋艦那智]

 2隻轟沈させた那智と羽黒は、他の
2隻はどこに行ったのかと、思いを
巡らせました。

 しかし、数十分直進しており、敵との
距離が離れていました。慌てて敵側へ
舵を切りましたが、残る2隻の行方は
つかめませんでした。

 最も砲弾も魚雷もない状態なので、
見つからなくて幸いだったとも言えます。
爆発している敵艦を目印に、あちこちと
駆け回りましたが、漂流して救いを求める
敵兵の群れを見つけただけでした。

 実際、アメリカ軍の記録によると、
旗艦が撃沈されたことで、緊急回避し、
反転していました。東方を探していた
那智らは、方向違いのところを
探していたことになります。

 モリソン戦史によると、「勇敢なる
ドールマン少将は、救助活動をやらないで、
バタビアへ避退するように命じた。」と
あります。

 しかし、予期しない一撃を食らって、
一瞬で撃沈した艦が、海底から電報を打つ
余裕があるとは思えず、英雄作りの神話の
たぐいだろうとしています。

 負け戦になると、アメリカ軍も報告は
あてにならないということを、示して
います。末期の大本営発表のみを、
責めることはできないだろうと
しています。

 敵の不意打ちに始まった第二戦は、
酸素魚雷の威力と夜戦の修練がものを
いい、敵巡洋艦2隻を撃沈して、
凱歌が上がりました。

 この夜戦で、味方の駆逐艦が一隻も
間に合わず、巡洋艦2隻を取り
逃がしたのは、無念の極みと
しています。

 そして、この日の夜半、無事にクラガン沖に
入泊した東方攻略部隊は、その夜のうちに、
陸兵を揚陸することができました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 快勝 [巡洋艦那智]

 萱嶋氏は、発射を終えてホッとしている
水雷長に、魚雷到達までの時間を、尋ね
ました。すると、12分30秒という
返答が来ました。

 萱嶋氏は、この12分30秒は、長く感じられ、
何度も時計を確認したとしています。この間も、
敵味方双方が、同じ態勢で航走しながら、
ときおりぽつんぽつんと撃ち合っていました。

 航走するうちに、12分30秒が過ぎましたが、
何の音沙汰もありませんでした。萱嶋氏は、
心配になり、じっとしていられなくなりました。

 艦橋では、総員が右舷に集まって、
固唾をのんで見守っていました。この時、
萱嶋氏は、海軍の警句、「左警戒、右見張れ。」
を思い出しました。一方に気をとられて、
反対側の注意を怠るなということです。

 萱嶋氏は、敵に駆逐艦がいたはずだと
思いだし、左舷側に回って、双眼鏡で確認
しました。しかし何も見えず、異状は
ありませんでした。

 左舷側は、月明かりが煌々と照らして、
明るくなっており、見逃す心配はありません
でした。

 ヤレヤレと思った途端、部下がとんできて、
「轟沈です」という報告をしてきました。
萱嶋氏は、見そこなったと思い、右舷に
駆け戻ると、敵陣とおぼしきあたりに、
大火災が今も崩れ落ちるところでした。

 「敵一番艦轟沈」という報告が来ました。
続いて、「4番艦に魚雷命中」という叫びが
聞こえてきました。そして、轟然たる大火柱が
立ち上りました。

 こちらは一番艦と違い、すぐには沈みません
でした。艦尾が吹き飛んでいましたが、まだ
浮いていました。しかし、日が火薬庫に
入ったと見えて、猛烈な爆発をはじめました。

 凄絶と言える様で、那智艦内では、万歳を
しながら、快勝を謳歌しました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 乱戦模様 [巡洋艦那智]

 闇夜の鉄砲とはいえ、那智のトップの
照準器は、敵の艦影をとらえていました。

 そのため、照準することはできました。
しかし、弾着観測ができないので、撃った
弾丸が、どこへ落ちたのか、その行方が
見えませんでした。

 距離が目測で、弾着が見えないでは、
命中を期待することはできませんでした。
しかも、砲弾が、残りわずかとあって、
一斉射撃ではなく、砲塔の右砲と、
左砲を交互に撃つという、「交互撃ち」と
いう撃ち方になります。

 これでも消耗が激しいとなったら、
1門ずつ指令して撃つ、「指令撃ち」に
なります。萱嶋氏は、砲術長は、頭が
痛くなるだろうとしています。

 一方、敵も中間地点に照明弾を撃ち
上げたことから、自ら目潰しを食らった
格好になり、修正弾が一向に近づいて
きませんでした。両方とも、やみくもに
射撃する乱戦模様でした。

 この状況は、日本軍にとって良かったと
言えます。砲戦で牽制している間に、
魚雷戦の準備を整えて、絶好の射点に
つくことができるからでした。

 魚雷が命中するまで、敵には直進を
しいるようにすれば、目的達成と
なります。そこで、並行のコースで、
緩慢に撃ち合いを続けました。

 そして、ついに、「魚雷戦」の号令が
かかりました。扇状に12本の魚雷を撃ち、
敵の編隊をすっぽりカバーしようという
ものでした。

 「発射はじめ」の号令で、那智から8本、
羽黒から4本の魚雷が発射されました。
全艦隊の期待は、この12本の魚雷に
かかっていました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 敵艦隊再び [巡洋艦那智]

 1942年2月28日午前0時、
見張りを厳重にして南下していた
那智は、その左前方に再び敵を
発見しました。

 再度の経験から、艦橋は落ち着いて
いました。夜戦は、自信があるという
ところでした。

 これまではすれ違っていましたが、
司令官は、今回は、敵前で、180度の
反転をしてのけ、右同航の態勢となり
ました。萱嶋氏は、見事な指揮ぶりだと
感心していました。

 「砲雷同時戦用意」の号令がかかり、
戦闘用意はまたたく間に整えられました。
しかし、昼間の戦闘で、砲弾はわずかしか
なく、魚雷も、那智と羽黒合わせて12本しか
ありませんでした。これでは、うかつな戦闘は
できませんでした。

 またしても、敵吊光弾が、両軍の中間くらいに
提灯を下げたようにずらりと並びました。しかし、
敵の着弾は、全近でした。昼間は見えない砲弾も、
夜間は、赤筋を引いているので、よく分かりました。
萱嶋氏は、気味が悪いと感じました。

 この時、艦橋から、「探照灯用意」の号令が
かかりました。萱嶋氏は、照射の指揮官でも
あるので、反応しました。しかし、敵との距離は
10kmも離れており、探照灯を照らしても、
敵に届くわけありませんでした。

 しかも、探照灯をつければ、自分たちは
目がくらむのに対し、敵は、正確に那智の
位置を掴むことができるようになります。
萱嶋氏は、以上の理由から、探照灯の
照射に反対し、司令部を納得させました。

 しかし、探照灯を使わないということは、
無照射射撃、文字通り、闇夜に鉄砲と
なります。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 

巡洋艦那智 警戒心ゼロ [巡洋艦那智]

 敵の不意打ちを受け、ひたすら戦備に
急がせながら、スタコラと尻に帆をかけて
逃走しました。

 笑い事ではないものの、まさに、「笑止」と
いうほか、ありませんでした。缶は2機しか
動いておらず、砲塔は、動力電力が
きておらず、発砲することも
できませんでした。

 警戒心ゼロと言われても、致し方ない
有様でした。今は、準備ができるまで、
敵から離れようという考え以外
ありませんでした。

 幸い、敵は、那智と羽黒が完全にストップ
していたとは思ってもみなかったようで、
弾着は、ことごとく艦首付近になって
いました。

 しばらく逃げて、ようやく準備ができましたが、
肝心の敵がどこにいるのかわからなくなりました。
敵は、絶好のチャンスを掴んでいなら、なぜか
途中で反転し、南下していきました。

 那智と羽黒は、北上していたので、両軍は、
しばらく離隔を続けていました。その後、
針路を変えて、探しましたが、2時間
経過しても、見つからず、焦りが
加わって、心配が大きくなって
きました。

 那智の任務は、船団の護衛なので、
敵艦隊を近づけないように、厳重なる
警戒を続けていました。そこに、ドールマン
少将率いる敵艦隊が、引き換えしてきました。

 敵艦隊は、この時、駆逐艦は魚雷を、
使い果たしており、燃料も少ないという
ことで、スラバヤに帰投していました。

 他の駆逐艦も、味方の機雷にかかって
沈没したり、この駆逐艦の救助に駆り
出されたりで、艦隊は巡洋艦4隻だけ
でした。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平
nice!(0)  コメント(0) 
前の10件 | - 巡洋艦那智 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。