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巡洋艦那智 殊勲甲 [巡洋艦那智]

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 スラバヤ沖海戦、バタビア沖海戦の
両戦闘は、大勝利に終わったと言え
ます。

 しかし、これは、絶対的な兵力差と、
圧倒的な航空優勢のもとに戦われた
もので、当然の帰結とも言えます。

 萱嶋氏も、このことは率直に認めな
ければならないとしています。

 戦いは、錯誤の連続で、この海戦に
ついては、戦運が常に頭上に宿っており、
敵軍は、悲運の完敗をしたと言えます。

 しかし、おごるものは久しからずで、
自らの行動を謙虚に反省しないものは、
過ちを繰り返します。

 しかも、同じ過ちをした時に、幸運の
女神が微笑んでくれるとは限らないと
しています。

 この海戦も、貴重な体験や教訓が
含まれていましたが、これらが、後日、
冷厳な検討が受けたということを、
萱嶋氏は、聞いたことがないと
しています。

 実際、この後の戦闘に生かされたとは
言えないとしています。「殊勲甲」という
三字が、全ての過失を塗りつぶして
しまいました。

 「勝利は、慈善の如く多くの過失を
隠蔽する。」という、マハンの言葉で、
萱嶋氏は、著書を終えています。

(追記)
 スラバヤ沖海戦については、2000発もの
砲弾を使用していながら、命中弾が異常に
少なく、参加部隊からも批判の声が上って
いました。

 こうなった理由は一部の例外を除き、
遠距離攻撃に終始したためでした。
また、砲撃を一艦に集中するということを
せずに、行き当たりばったりに、目標を
定めて砲撃したことも、非難されるべき
ことといえます。

 バルチック艦隊を横切るように航行しながら
砲撃して、1艦に砲撃を集中させる戦闘をし、
敵艦隊を壊滅させた、東郷提督の海戦の
教訓も、生かされていないと言えます。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平


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