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巡洋艦那智 乱戦模様 [巡洋艦那智]

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 闇夜の鉄砲とはいえ、那智のトップの
照準器は、敵の艦影をとらえていました。

 そのため、照準することはできました。
しかし、弾着観測ができないので、撃った
弾丸が、どこへ落ちたのか、その行方が
見えませんでした。

 距離が目測で、弾着が見えないでは、
命中を期待することはできませんでした。
しかも、砲弾が、残りわずかとあって、
一斉射撃ではなく、砲塔の右砲と、
左砲を交互に撃つという、「交互撃ち」と
いう撃ち方になります。

 これでも消耗が激しいとなったら、
1門ずつ指令して撃つ、「指令撃ち」に
なります。萱嶋氏は、砲術長は、頭が
痛くなるだろうとしています。

 一方、敵も中間地点に照明弾を撃ち
上げたことから、自ら目潰しを食らった
格好になり、修正弾が一向に近づいて
きませんでした。両方とも、やみくもに
射撃する乱戦模様でした。

 この状況は、日本軍にとって良かったと
言えます。砲戦で牽制している間に、
魚雷戦の準備を整えて、絶好の射点に
つくことができるからでした。

 魚雷が命中するまで、敵には直進を
しいるようにすれば、目的達成と
なります。そこで、並行のコースで、
緩慢に撃ち合いを続けました。

 そして、ついに、「魚雷戦」の号令が
かかりました。扇状に12本の魚雷を撃ち、
敵の編隊をすっぽりカバーしようという
ものでした。

 「発射はじめ」の号令で、那智から8本、
羽黒から4本の魚雷が発射されました。
全艦隊の期待は、この12本の魚雷に
かかっていました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平


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