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雷、上海に向け出撃 [雷]

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 1937年8月、上海の在留邦人を保護する海軍陸戦隊は、
蒋介石の第十九路軍三万の大軍に包囲されており、戦闘
すれば3日と保たない危機的状況でした。支那艦隊方面
司令部は、急速な増援を要請したので派遣が決まりました。

 派遣されたのは、横須賀鎮守府麾下の第一特別陸戦隊
です。同時に第二特別陸戦隊に準備の命令が下されました。
この部隊の緊急輸送に、横須賀にいた第六駆逐隊が指定され
ました。

 駆逐艦は、身軽で小回りきくとので、このような緊急事態で
使われることになります。深夜ひそかに陸戦隊員を満載した
第六駆逐隊は、20ノットの高速で、上海に向け出撃しました。

 3日目の朝には、揚子江につき、遡っていました。8月の
大陸は灼熱の底にいるような暑さで、戦闘準備を完了した
駆逐艦内は、釜の中にいるような感じでした。そこに、白服だと
狙撃されるということで、ゴムの雨具を着せられたので、気が遠く
なるように暑くなっていました。

 上海は、揚子江の支流の黄浦江に入って20kmばかり奥にあり
ます。黄浦江に入るところに、日本製の15cmの旧式砲が装備
された砲台があります。宮様から、「取舵、右砲戦に備え」の
命令が下り、汗が引いていくのを感じました。

 大高氏は、距離300mの砲台の下を、矢のように突き進むことに
恐怖を感じ、タバコで落ち着けようとしても、火がつけられません
でした。

(追記)
 盧溝橋事件の後、東京の参謀本部は事件の拡大を嫌がって
いましたが、通州事件で日本人居留民が惨殺されると、世論は、
「支那を懲らしめよ」という雰囲気になっていました。これに乗っか
かるように、近衛文麿が煽っていたという背景があり、上海での
行動となっています。


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