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海防艦205号、艦を操舵してみる [海防艦205号]

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 海防艦205号は、障害物のない無限大の海を航行
していました。舵輪を動かないように固定しておけば、
まっすぐ進んでいきそうな状況でした。

 このような考えをしていた時、兵曹から江口氏に、
舵をやってみろという命令がきました。下士官の
権威は、戦争が終わったとはいえ絶大であり、
命令ならば受ける必要がありました。

 指示は、コンパスの目盛から指針を外さない
ように、舵輪を左右に回せば良いというもの
でした。

 江口氏は、舵輪を握ったことは一度もなく、恐る
恐る握ることになりました。握ると、安定していた
指針が、何もしないのに右にずれ始めました。

 正そうと左へ回したものの、一向に戻る気配が
ないどころか、さらに加速度的に右にそれていき
ました。

 左がダメなら右へと舵輪を動かしてみると、当然、
さらに指針が加速することになりました。右も左も
ダメならと、左へ大きく動かしました。すると、指針
の動きが鈍くなり、止めることができました。

 指針を元の方向に戻そうと、左へ回し続けると、
今度は、指示された方向を超えて、反対側に
向き始めました。

 命令した下士官は、同僚と雑談をしていましたが、
蛇行する艦に気づき、江口氏を押しのけて、舵輪に
飛びつき、事なきを得ました。

 江口氏は、巨艦に振り回されて、10分あまりの
操舵で、操舵手失格となりました。

(追記)
 舵輪は、操舵手が握ることになりますが、港への
入出は、艦長の指示で、行うことになります。この
とき、ブイでぴったり静止させる必要がありますが、
操舵に慣れていない艦長だと止めるこれができま
せんでした。

 港への入港となれば上陸できるので、操舵が
下手で、行き過ぎたり、後進のかけすぎという
ことが起こると、貴重な時間が無駄になるので、
艦内からブーイングが起こることになります。

 操艦が上手い艦長は、必然的に人気が高く
なります。


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