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駆逐艦早潮 任務の重大さ [駆逐艦早潮]

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 先任将校から告げられた注意事項は、
①海岸から10m沖合に、珊瑚礁が
 周囲を取り巻いており、ここに
 乗り上げないようにすること。

 そのためには、山の稜線に凹地が
 見えるので、それを目標に艇を
 進めれば、切れ目があるので、
 そこを抜けよ。

②早潮は、午後11時頃に、出港
 予定である。予定時刻までに
 帰還できなければ、やむをえず
 出港するので、その覚悟でやって
 もらいたい。
というものでした。

  岡本氏は、気軽に了承の返事
 しましたが、艦橋を下りた後、
 任務の重大性に、いまさらの
 ように責任の重さを感じました。

  岡本氏は、この当時、ガダル
 カナル島の戦闘が、遅々として
 進んでいないことは、詳細は
 聞いていなかったものの、
 うすうすながら、耳に
 入っていました。

  そして、最も必要なものは、
 一粒の米、一発の銃弾であることを
 感じていました。

  岡本氏は、どんな事があっても、
 これだけは送り込まなければならない
 と覚悟を決めました。

  あらゆる艱難辛苦を重ね、貴重な
 犠牲を払って、はるばる日本内地から、
 ここまで運んできて、最後の一歩で
 失敗したとあっては、申し訳ないと
 感じました。

  岡本氏は、早速、一&二分隊の先任
 士官を呼ぶと、艇員たちの選出に
 取り掛かりました。


  この点では、艇長以下、みな短艇の
 操縦によくなれた猛者ばかりで、
 編成することができました。

  岡本氏は、作戦内容と注意事項を与え、
 万一を覚悟して、身の回りの整理を
 行いました。

  防暑服を第三種軍装に着替え、軍刀、
 双眼鏡、拳銃などのいっさいの準備を
 整え終わって、いよいよ、時が来るのを
 待つのみとなりました。


紹介書籍:駆逐艦「神風」電探戦記
著者: 「夕雲」及川幸介、「早潮」岡本辰蔵、「神風」雨ノ宮洋之介


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