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駆逐艦神風 官僚海軍 [駆逐艦神風]

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 工廠についた雨ノ宮氏と、電信の
下田二曹は、海軍書記と称する軍属と
会いました。

 大きなプロペラが回る扇風機の下で、
二人は立たされたまま、書記は籐椅子に
もたれて、威張ったような態度を、とって
いました。

 そして、「書類に不備があり、印鑑も
足りないので、もう一度出直してもらい
たいな。」と言い放つと、後ろを向いて
しまいました。

 緊急に必要な部品だったので、都合して
もらう必要があり、二人は食い下がりましたが、
「書類を整えてから」と繰り返すのみでした。

 雨ノ宮氏は、官僚海軍、書類海軍という
風評は知らないわけではありませんでしたが、
納得のいかないものがこみ上げ、我慢が
なりませんでした。

 書記が、「今は休憩時間だ」と言い放った時、
下田二曹が、ついに爆発しました。「まだ話が
ある。こっちを向け。」と、書記に飛びついて、
胸ぐらをとりました。

 いつもはおとなしい下田二曹が爆発したので、
雨ノ宮氏も、「もっときちんとした話をしろ。」と
声を張り上げ、書記の座っていた籐椅子を
けとばしていました。

 すると、書記は、とたんに猫のように豹変
しました。このことが、余計に憤慨をさそい
ました。

 雨ノ宮氏と、下田二曹は、「ああいう奴らが
いるんだ」「ああいう奴をのさばらしている者が
いるということですよ。」と話し合っていました。

 結局、帰り道も怒りが収まりませんでした。


紹介書籍:駆逐艦「神風」電探戦記
著者: 「夕雲」及川幸介、「早潮」岡本辰蔵、「神風」雨ノ宮洋之介


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