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駆逐艦神風 独自の行動 [駆逐艦神風]

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 神風は、リンガ泊地で、重巡洋艦足柄、
羽黒とともに、訓練をして、その合間に、
走り使い役として南十字星の下にきて、
寧日働き詰めでした。

 5月になり、神風は、サイゴンにいき、
その帰り道は、ジャカルタ、アンダマン諸島と、
物資輸送船の護衛任務に、忙しく明け暮れました。

 美しい街並みのサイゴンも、何度も行くうちに、
爆撃の黒煙が空をおおうような変わり方を見せ、
すでに完全に内地との交通は壮絶し、一方、
沖縄を掌中にした連合国軍は、孤立化させた
南西方面にまで、余力をまわしてよこすまでに
なりました。

 広い南方の、あちこちに残存する陸軍と、
雑木林程度の小艦隊しかない状態で、制空権を
失い外洋に出ることもできなくなり、にわかに
活発化した戦場で、神風は、独自の行動を
よぎなくされました。

 神風は、護送する船団に組み込まれましたが、
船団と行っても、船の大きさはマチマチで、
出撃のたびに沈められるので、最初は、
大型タンカーもあったものが、回を
重ねるごとに目に見えて船は小さく
なりました。

 護る方も、古い石炭燃料を使う掃海艇との
共同作戦から、ついには神風1隻になって
しまいました。輸送船がやられても、神風
だけは生き残り、ついには、どこへ出かける
にも、護衛する神風が最も大きな船となりました。

 一艦だけ残る優秀な艦となった神風は、
B24や潜水艦から文句なしに標的とされ
ました。それでも、いつも人命救助を
あくことなく続けていました。

 そして、出撃のたびに今度こそは最後かも
しれないと覚悟しました。


紹介書籍:駆逐艦「神風」電探戦記
著者: 「夕雲」及川幸介、「早潮」岡本辰蔵、「神風」雨ノ宮洋之介


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