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兵学校教育の魔性 [駆逐艦秋月]

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 訓練船八雲では、乗艦実習として、出入港前日に艦内の
大教室で研究が行われました。入港先が決定すると、入港
に伴う問題を生徒に調査させて、発表させるものです。

 山本氏は、この時の授業の様子を見て、兵学校の出身者と
商船学校の出身者の違いを感じていました。兵学校出身者は、
教官が課題を与えると、自分に発表させてもらいたいという
思いが強く、全員が挙手する積極性を示していました。

 対して、山本氏の後輩でもある商船学校出身者は、消極的で、
山本氏自身がもどかしさを感じたと評しています。とはいえ、
山本氏は兵学校出身者の積極性も、奇異の感じを持って
いました。度が外れた不自然さがありました。

 冷静になると、商船学校出身者の方が自然ではないかととも
評しています。同時に、商船学校出身者の山本氏から見ると、
兵学校の卒業生を温存し、商船学校出身者が危険地帯に
回されたように感じていました。ノブレス・オブリージュ
(特権には義務が伴う)の教育が不十分ではないか
としています。

 これは、イギリスの貴族に伝わる義務で、第二次世界大戦では、
多くの貴族の子弟が戦死していることと対比できます。兵学校の
出身者は、大半は貴族ではありませんが、特権集団ではあったと
言えます。

(追記)
 山本氏が、兵学校で学んでいた弟と終戦後再会した時、
弟は兵学校で使っていた数学の教科書を世界一だと
言っていました。山本氏は、そんなことあるかと反論
すると、教官が言うので間違いないと言っていました。

 山本氏は、この言葉であきれと同時、信頼を通り越した
信仰に近い教育をする兵学校に、魔性を感じていました。
弟には、山本氏が商船学校で使用していたノートと市販の
参考書を見せ、目を覚まさせています。


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