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まるゆ 十号艇の改造 [陸軍潜航輸送艇まるゆ]

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 1945年3月頃、まるゆ十号艇は、日本製鉱所で
建造されました。ここに艤装員として派遣された
上等兵は、昇降口のハッチが、これまでのまるゆ
に比べ大きくなっていることに気付きました。

 なぜ、大きくしたのか将校に確認すると、「沖縄
斬り込み隊を乗せるために、迅速に艇内からハネ
出せるように考えられた」ということでした。

 一同、へえーと顔を見合わせていました。この頃は、
残された手段が特攻のみという情勢でした。

 まるゆも軍艦同様、製造過程で戦訓を取り入れた
設計変更が行われており、十号艇の改造もその一貫
でした。

 もっとも、変更された理由は、軍需品積載方法を
改善するためとなっており、一連の変更で、5t
積載量が増加しています。

 一方で、切り込み隊の計画は、実際に存在して
いました。まるゆを利用して、敵の上陸地点に
逆上陸するという計画でした。

 暗夜を利用して敵の上陸地点に潜航し、ハッチを
あける程度に浮上し、準備した筏やゴムボートで
上陸するという構想でした。

 このために、密かに上陸要員をまるゆ1艇分(30人)を
選抜し、主として近接戦闘、格闘、乗下船、上陸動作など
の訓練を1か月ほど実施していました。

 このような勇ましい話は、血の気の多い若者には受ける
とあって、志願者が殺到し、なだめるのに苦労したという
話が伝わっています。

(追記)
 まるゆは、海軍の協力を得て、「まるゆⅡ型・潮」と
命名された大型のまるゆ建造が行われていました。終戦
で間に合わなかったものの、完成すれば、排水量400t
で、機器の自動化が図られたまるゆになる予定でした。

 マニラ派遣隊の生き残りの人たちが、「報告せよ」の
強い命令を受けて帰国していることから、戦訓を十分に
取り入れていました。


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