駆逐艦磯風 艦復元のために [駆逐艦磯風]
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井上氏が艦橋に着いた頃、艦はさらに右に大きく傾きました。
井上氏は艦を救うことにし、真っ暗な居住区に降りて行きま
した。降りてみると、重量物を運んで、艦を復元させようと
いう作業が行われていました。
井上氏は、機銃弾を引き揚げ、左舷に回しました。次に、
艦で最も重量のある武装である魚雷を、海に投棄する
作業に入りました。
魚雷を操作する発電機や空気圧縮機などは停止しており、
すべて人力で行うしかありませんでした。
足場が悪い中で、予備の魚雷を残し、全て投棄したものの、
艦は傾いたままでした。この時、磯風はすべての隔壁を閉じて
いましたが、いつ水圧で、隔壁が破れるか分からない状態でした。
このような状況でも、乗員は、何とか磯風を救おうという
気概にあふれていました。
こんな中、艦長付の甲板長の少尉が、自ら調査すると言い、
海に飛び込んで、調査を行いました。結果、「破穴が大きく、
普通の防水では効果がない」というものでした。
この後、3人の兵(二人は命令で飛び込んでいますが、
一人は、井上氏の同期の機銃兵を支えていた方で、すでに
機銃についていたとき、海の水を大量にかぶっていたので、
濡れたついでと飛び込んでいます。)が海に飛び込み、
毛布でふさぐという作業に当たりました。
(追記)
この作業はかなり危険なものでした。艦の隔壁が破れれれば、
大量の海水が流れ込むことになるので、この3人は、吸い込ま
れることになります。プールの水を抜く排水口に体を持っていく
ようだとしています。
特攻を命じられてここまで来ているのに、さらに特攻をしようと
しているようなもので、井上氏は、この3人を、海の三勇士と称号
しています。
紹介書籍:駆逐艦磯風と二人の特年兵
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井上氏が艦橋に着いた頃、艦はさらに右に大きく傾きました。
井上氏は艦を救うことにし、真っ暗な居住区に降りて行きま
した。降りてみると、重量物を運んで、艦を復元させようと
いう作業が行われていました。
井上氏は、機銃弾を引き揚げ、左舷に回しました。次に、
艦で最も重量のある武装である魚雷を、海に投棄する
作業に入りました。
魚雷を操作する発電機や空気圧縮機などは停止しており、
すべて人力で行うしかありませんでした。
足場が悪い中で、予備の魚雷を残し、全て投棄したものの、
艦は傾いたままでした。この時、磯風はすべての隔壁を閉じて
いましたが、いつ水圧で、隔壁が破れるか分からない状態でした。
このような状況でも、乗員は、何とか磯風を救おうという
気概にあふれていました。
こんな中、艦長付の甲板長の少尉が、自ら調査すると言い、
海に飛び込んで、調査を行いました。結果、「破穴が大きく、
普通の防水では効果がない」というものでした。
この後、3人の兵(二人は命令で飛び込んでいますが、
一人は、井上氏の同期の機銃兵を支えていた方で、すでに
機銃についていたとき、海の水を大量にかぶっていたので、
濡れたついでと飛び込んでいます。)が海に飛び込み、
毛布でふさぐという作業に当たりました。
(追記)
この作業はかなり危険なものでした。艦の隔壁が破れれれば、
大量の海水が流れ込むことになるので、この3人は、吸い込ま
れることになります。プールの水を抜く排水口に体を持っていく
ようだとしています。
特攻を命じられてここまで来ているのに、さらに特攻をしようと
しているようなもので、井上氏は、この3人を、海の三勇士と称号
しています。
紹介書籍:駆逐艦磯風と二人の特年兵
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2015-08-10 18:00
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