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駆逐艦照月 神雷部隊 [駆逐艦照月]

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 山岡氏が、移動中の敵機の空襲より恐怖をいだいて
いたのが、これから行く「神雷部隊」そのものでした。

 山岡氏は、これまで陸戦、海戦、空中戦、潜水戦など、
あらゆる戦闘を見てきていました。山岡氏自身よく
助かったと思えるような経験もしているようです。

 しかし、これから行く「神雷部隊」は、最初から死ぬ
ことが決まっている部隊であり、山岡氏もこのような
部隊に従軍したことはありませんでした。

「神雷部隊」は、桜花という1t半もの重量を持つ
爆弾を、敵地まで1式陸攻で運び、敵地上空で切り
離すと、人間が操縦士して敵艦に体当たりする
というものでした。

 「神雷部隊」とは違うものの、ゼロ戦に500kg爆弾を
搭載してそのままぶつかる特攻隊も同じ場所におり、
ここから出撃すると聞かされていたので、尚更、気が
重くなったようでした。

 山岡氏は、これから必死隊に入り、最初に何と挨拶すれば
いいのかという点だけで、締め上げられるような苦しみを
感じたとしています。

 慰めの言葉をかけるわけにもいかず、といって話をしない
わけにもいかないというという状況に、どうすればよいのかと
思ったと評しています。

(追記)
 山岡氏は、最初の特攻である敷島隊員の特攻記事
(1944年10月29日に発表)を読んだ時、呆然となったと
しています。

 その時の特攻隊員である関大尉のマフラーをつけた
きつ然と空をにらんでいる姿は、いかなる仏像より荘厳な
憤怒の像だったとしています。

 清純な若者を、このように怒らせていいのかという思いと、
このような犠牲の陰で生きている自分の生存までが、
いとわしいと感じたとしています。


紹介書籍:海軍主計大尉の太平洋戦争(駆逐艦照月)


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