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硫黄島決戦 艦砲射撃の恐怖 [硫黄島決戦]

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 防空壕に飛び込んだ橋本氏でしたが、今回は
防空壕の電気は消え、真っ暗な状態でした。

 明るいところから暗い所に飛び込んだので、
何も見えず、その場にしゃがみこむしか
ありませんでした。

 後から来た兵士たちも、暗闇ではどうにもならず、
橋本氏と同じようにその場にしゃがみ込むことに
なりました。

 そのため、さらに後から来た兵士が、しゃがんだ
兵士にぶつかって躓き、転んだりしていました。
今回は、艦砲射撃の恐怖を肌で感じたせいか、
冗談を言うものはいませんでした。

 航空隊も、暗闇ではすることもなく、防空壕の隅に
固まっていました。この間、硫黄島全体が、艦砲射撃
のために、大時化の中を進む船のように揺れ続けました。

 艦砲射撃が終わり、一息ついた時、橋本氏は、
兵士たちに、「昼飯はどうなった」と声をかけました。
みんな、朝食以来なにも食べていませんでした。
橋本氏は、余裕を持たせるため、あえて尋ねたようでした。

 橋本氏が戻ろうとすると、「闘配置つけ」の砲台本部
からの伝令が怒鳴りました。橋本氏は、「そりゃ行くぞ」と
号令をかけたものの、橋本氏自身動作が緩慢で、みんな
を叱咤することもできず、陣地へ向かいました。

(追記)
 機銃陣地に戻った橋本氏は、艦砲射撃で吹き飛んだ
岩や砂に覆われた機銃陣地を見ることになりました。
硝煙のにおいで覆われ、陣地は大きく裂けていました。

 今回の艦砲射撃は、新規の召集兵に対して、恐怖を
経験させることになりました。同時に、防空壕に逃げ
込まなかった指揮官や動けなかった兵士は、生きた
心地がしなかったと思われます。


紹介書籍:硫黄島決戦―硫黄島「防空砲台」奮戦始末


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