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航空巡洋艦利根、筑摩 サマール沖海戦終了 [航空巡洋艦利根、筑摩]

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 羽黒は反転したものの、前方に5隻の無傷の
空母がいるのを、黙って見逃すことはできないと
考えていた黛艦長は、航海長に、「一気に突っ
込もう。ここで引き返せるか。」と、艦橋中に響き
渡るような大声をあげました。

 艦橋にいた乗員は、この形相は、やはりライオン
だと感じていました。

 黛艦長は、航海長に、「目の前の空母群に対し、
追撃を続行するを有利と認む」と書いて、羽黒の
司令官に送信するよう命じました。

 これに対し、航海長は、武蔵の件の通りで、
単艦で残っても袋叩きに合うだけだと意見具申し、
利根の反転を認めさせています。

 しかしながら、納得のいかない黛艦長は、
羽黒司令官に、「空母5隻は健在なり」と
電話で督促していました。これを聞いた
艦橋の乗員は、ほとほと感心していました。

 しかし、羽黒からきた返事は、「統制雷撃を
しても効果はない」というつれない返事でした。
利根は、空母ガンビア・ベイと、駆逐艦ホエールを
撃沈するという戦果を上げて、サマール沖海戦を
終わらさざるおえませんでした。

 利根の戦果以外のアメリカ軍の撃沈記録は、
駆逐艦2隻でした。対して、日本軍は、巡洋艦
だけで鈴谷、筑摩、鳥海が撃沈しており、戦果が
見合わないと言えます。

(追記)
 栗田長官が、中途半端な状況で戦闘を終了
させたのは、戦況の報告がほとんど上がって
こなかったので、敵を取り逃したと考えていた
からでした。

 敵の正規の機動部隊と考えていた栗田長官は、
足の遅い戦艦で追いかけても無駄だと考えたという
ことです。

 しかし、この考えには矛盾があります。栗田長官は、
レイテ沖海戦の目的は、敵の殲滅を含むと考えており、
機動部隊とぶつかったのであれば、これはいい機会と
なります。

 同時に、利根の乗員はレイテへの砲撃が作戦目的
だと考えていたので、黛艦長の行動も目的から外れる
ことになります。


紹介書籍:航空巡洋艦「利根」「筑摩」の死闘


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