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戦艦金剛 砲撃開始 [戦艦金剛]

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 浮田砲術長の相互撃ち方の命令を受け、黒木大尉は、
懸命に射角と旋回角を測定し、射手は追尾に懸命に
なっていました。この様な時、艦橋から、
「敵魚雷艇接近」の報告がきました。

 浮田砲術長は、魚雷艇の接近は気にすることなく、
「射撃用意」の命令を下しました。浮田砲術長の位置
からは、目標の飛行場は視認することはできませんが、
黒木大尉を信頼している浮田砲術長は、砲の向いて
いる方が飛行場だろうと考えていました。

 栗田司令官が、各艦に砲撃開始を命じ、これを聞いた
浮田砲術長はすかさず、「撃ち方始め」を命じました。
浮田砲術長の命令を受け、射手が方位盤側にある
引き金を引くとバガーンという巨大な音響と共に、
4門の主砲が火を吹きました。

 1t近い弾丸を、20km以上遠くに飛ばすので、弱装薬と
いっても相当の火薬が使われており、浮田砲術長は衝撃を
受けました。にもかかわらず、18センチ双眼鏡を両掌で
しっかり握り、砲弾が飛行場に落ちるところを見逃さない
ように目をこらしていました。

 40秒ほどたち、水兵の着弾という声と同時に、双眼鏡の
内面が白く光り、すぐに真っ赤になりました。そして、
飛行機の破片が舞うのを認め、砲撃が成功したことを
確認しました。

(追記)
 海軍では、「主砲の発射は濡れ雑巾(主砲の衝撃は、
濡れ雑巾で力一杯頭から叩かれたような気がする)」と
言われており、眼球のなかが火事にあったように真っ赤に
なるのが普通でした。

 著者の豊田氏は、戦艦陸奥の防空指揮所に乗り組んで
いるとき、40cm主砲の実弾射撃に立ち会ったことが
ありました。そして、本当に目のなかが真っ赤に
染まるのを体験しています。


紹介書籍:航空巡洋艦「利根」「筑摩」の死闘


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