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二式大艇 とんだバナナ騒動 [二式大艇]

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 佐々木氏は、横空に勤務している間、台湾に
ちょいちょい出かけていました。

 この頃は、台湾も空襲が激しくなっていましたが、
合間をみて出かけていました。用件は、高雄の
航空廠への緊急調達品の空輸と、生活物資の
内地への空輸でした。

 ある日、東港を出発する際、地上整備員から、
「右外発の全速試運転をしている際に、艇隊が
ねじれ、尾部運搬車が地面に倒れ、そのはずみで、
艇体下部の縦ビレが地面に接触して曲がって
しまった。」という報告がきました。

 佐々木は、あまりゆっくりしているわけには
いかなかったので、離水してみて、だめなら
修理し、翌日出発することにしました。
離水してみると、ヒレが曲がっている影響で、
機首がふられました。

 2度目は、徐々にエンジン出力を上げることで、
直進できました。しかし、なぜか滑走距離が
伸びてしまいました。飛び立つことはできた
ので、横空に向かいました。

 横空上空に着くと、トラックが3台も迎えに
来ました。通常2台なのにと考え、あることに
思い至り、積み荷を格納庫に並べるように
命じました。

 すると、出発前は、バナナ40カゴという
報告を受けていたのに、実際は、83カゴ
積んでいました。

 1カゴ40kgはありましたので、バナナを
3.5tも運んでいたことになり、離水距離が
伸びたのはこのためだとわかりました。

(追記)
 飛行機は、重心位置が狂うと、離水後
失速して、墜落することがありました。
佐々木氏は、陸軍のMC20輸送機が同様の
事故を起こしていることをつけ加えて、全員に
注意を促したとしています。

 とんだバナナ騒動でした。


紹介書籍:翔べ!空の巡洋艦「二式大艇」 巨人飛行艇隊員たちの知られざる戦い
著者:佐々木 孝輔 他


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