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空母「飛鷹」 三つ子島からの別れ [空母飛鷹]

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 見舞いから戻った志柿氏は、残務処理を
行い、半日ほどで終わらせました。

 大鳳や翔鶴の残務処理は進捗して
いないと聞いていましたが、志柿氏が
持っていった書類を見て、人事部では
大変喜ばれました。

 この時、志柿氏と、主計長以外は、
転任が発令されており、希望通り
だったので、皆喜んでいました。

 士官は、志垣氏が人事部まで一緒に
連れて行き、交渉してその日のうちに
発令手続きをとりました。それでも、
一部の士官は、配属が決まりません
でした。

 三つ子島での最後の日、志柿氏は、
総員を集めて、訓示しました。志柿氏は、
総員の顔を見ていると、じつに離れがたく、
さらに愛情が湧き出てきて、しようがなかった
としています。

 訓示の後、士官室一同は、水交社食堂で、
簡単に別れの会食をしました。大鳳や
翔鶴の士官は、料亭で酒盛りした
そうですが、志柿氏らは、時期が
時期だけに、料亭での酒盛りは
遠慮しました。

 7月上旬の、水交社での会食の翌日、
志柿氏は、上京して、海軍省に向かいました。
人事局に着くと、志柿氏の兵学校1年先輩の
長沢大佐がこられました。

 海軍の人事省では、お行儀よくするもの
ですが、知り合いということで、遠慮なく
お茶を所望しました。

 配属が決まっていない士官たちのことを
話したところ、長沢大佐は、そのことには
見向きもせず、志柿氏の希望を確認して
きました。

 志柿氏は、このような時期に希望も何も
ないでしょうと返答しています。志柿氏は、
陸戦隊か、空母勤務しかできないだろうと
していました。ところが、発令されたのは、
全く違う部署でした。


紹介書籍:空母「飛鷹」海戦記 「飛鷹」副長の見たマリアナ沖決戦
著者:志柿 謙吉(しがき けんいち)


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