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山口多聞 赤城でも思い出 [山口多聞]

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 山口少将は、山本長官が赤城艦長を
つとめていた時に、赤城に乗り込んだ
ことがありました。

 この時、広島湾で訓練中の、横須賀から
空輸されてくる艦上攻撃機を、直接甲板上で
受け取ることになっていました。

 この当時、軍令部参謀だった山口少将は、
赤城を訪れ着艦訓練の見学にやってきて
いました。この時、艦上は、強風が吹いて
いました。

 空母は、飛行機が着艦する時には速度を上げ、
艦尾から降下してくる飛行機の負担を軽くする
ようにしています。リレー競技で、バトンタッチ前に
助走するのと似ています。

 艦は大きく揺れていました。このため、低空で
進入してきた飛行機は、なかなか着艦姿勢が
とれず、やり直しのため途中から上昇しました。
これを何度か繰り返した後、一機が意を決して、
進入して来ました。

 飛行機が着艦したのは、甲板の中央部で、
ずるずると艦首の方に向かっていきました。
このままでは甲板から海上に落ちてしまうことに
なります。これを見た山本長官が走り出し、
飛行機の尾翼につかまり止めようとしました。

 参謀が、「艦長、おやめ下さい。」と叫びました。
見かねた山口少将も反射的に駆け出していました。
胴体にしがみつき、綱引きでひかれるように
足をばたつかせながら、それでも踏ん張りました。

 搭乗員や、整備員がやってきて、主翼や尾翼の
水平翼に抱きつき、飛行機を止めました。山口
少将は、山本長官が、空母に乗ることを勧めた時、
このことを思い出していました。


紹介書籍:山口多聞 空母「飛龍」と運命を共にした不屈の名指揮官
著者:松田 十刻(まつだ じゅっこく)


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