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山口多聞 司令部への意見具申 [山口多聞]

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 常識論に徹している宇垣参謀長の言に
不安を感じた山口少将は、「今度の
作戦は、敵機動部隊を誘導し、叩く
ことに主眼があると聞いた。」と
質問しました。

 これに対する回答は、「その通りだ。
それだけは甘く見てはいかん。もしも、
攻略中に敵機動部隊が現れたら、わが
機動部隊も相当の被害が出ることを
覚悟しなくてはな。」と、宇垣参謀長は
冷水を浴びせられたように、表情を
固くしました。

 山口少将は、機動部隊がきたら大変なことに
なると理解していることに安心しました。
その上で、黒島先任参謀にも直談判
しましたが、にべもなく却下
されました。

 理由は、司令部が強く押してやっと承認された
作戦を、こちらから延期することはできないという
ものでした。一見もっともと言えそうですが、実は
その場しのぎの屁理屈でした。

 山口少将は、山本長官の元を訪れました。そして、
「ハワイ奇襲時は空母6隻、セイロンでは5隻で
参加しています。敵機動部隊との決戦も念頭に置いた
状態で、4隻の空母というのは少なすぎる。再考を
お願いします。」としています。

 山本長官は、「今度の作戦には、私も参加する。
航空母艦が不足なのは分かる。作戦会議では、
君の意見を取り入れる。思う存分、意見具申して
欲しい。」と頼まれました。

 ここで、山口少将は、セイロン島攻略のときに得た
教訓を山本長官に話し、絶対すべきことと、やっては
いけないことを、きつく言って下さいと言っています。

 山本長官からは、分かったといわれましたが、
山口少将は、割り切れない気持ちで大和から
去ることになりました。


紹介書籍:山口多聞 空母「飛龍」と運命を共にした不屈の名指揮官
著者:松田 十刻(まつだ じゅっこく)


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