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駆逐艦早潮 離礁 [駆逐艦早潮]

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 腹一杯に資材や人員を積み込んで、
生粋の深くなった木製の短艇が、かなりの
速度で珊瑚礁に乗り上げると、衝撃で
艇底を損傷したり、推進機を破損
してしまい、航行不能に陥ります。

 こうなると、陸地を目前にしながら、
涙をのんで艇を捨てて引き返すか、
ガダルカナル島に居残るはめに
なったりしました。

 先任将校が、海図で詳細に説明して
いたのは、この事故をおもったから
でした。

 岡本氏は、やむなく、艇員3人と
一緒に、珊瑚礁に降り、半身を海水に
つけたまま、渾身の力を込めて、艇を
押し出しました。

 4人が海に飛び込むだけで浅くなった
艇の吃水と、死にものぐるいの馬鹿力が、
功をなし離礁することに成功しました。

 幸いにして、船底にも推進機にも
大した損害は見当たらず、素足で
飛び込んだ艇員が、珊瑚礁で足を
痛めた程度でした。

 後続の短艇にも注意をうながし、
速力を落として、ツメざおで
珊瑚礁の切れ目を探しながら
進みました。

 珊瑚礁の切れ目が見つかり、後続の
短艇も次々とこの切れ目から進入し、
全艇とも無事に接岸する事が
できました。

 海岸は白い砂地で、艇首をその砂地深く
のし上げたところで、ただちに揚陸作戦が
開始されました。途中の予期せぬ事故で、
時間を食ったので、万事急がなくては
なりませんでした。


紹介書籍:駆逐艦「神風」電探戦記
著者: 「夕雲」及川幸介、「早潮」岡本辰蔵、「神風」雨ノ宮洋之介


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