SSブログ

駆逐艦早潮 花本少尉の行動 [駆逐艦早潮]

スポンサーリンク
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});



 昨夜の戦闘を考えていた岡本氏は、
掌水雷長の花本少尉のことが思い
出されました。

 岡本氏の足を掴んで、「魚雷の処分を
頼む」という悲壮な一言を思い出すにつけ、
襟を正したいような気持ちになったと
しています。

 岡本氏は、花本少尉を放置したことを
悔やんでいましたが、病室に運ばれた
人達は、退去できず、艦と運命をともに
しています。

 花本少尉は、岡本氏が覚えていたことで、
内火艇に移すことができています。

 花本少尉とは、後部士官室で岡本氏と一緒に
夕食を取り、武運長久を祈って、別れています。
おそらく花本少尉は、その後、戦闘配置の
水雷発射管の左舷側にいたと思われます。

 そこで至近弾を受けて重傷になりました。
責任感の強い花本少尉は、戦況が容易なら
ざることを察知すると、自分の傷を顧みずに、
魚雷の放棄作業を決心しました。

 しかし、魚雷発射管は左を向いていた
ため、這いながら右舷側にまわり、
発射管入口を指向しました。ここで
力尽き、誰か来るのを待っていたと
思われます。

 岡本氏は、ここまで想像でき、勇敢なる
行為だとしています。


 11月25日、白露は、ラバウルに帰還
しました。そこには早潮の姿はありません
でした。

 岡本氏らは、白露の乗員に熱く御礼を言うと、
默したまま艦を降りました。丸腰の早潮乗員は、
武装解除された捕虜のような格好で桟橋に
上がりました。

 岡本氏らは、ラバウルの海軍根拠地隊に
集合しました。ここに、早潮から救助された者が
次々と集まってきました。しかし、花本少尉の
姿はありませんでした。


紹介書籍:駆逐艦「神風」電探戦記
著者: 「夕雲」及川幸介、「早潮」岡本辰蔵、「神風」雨ノ宮洋之介


スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。