SSブログ

駆逐艦神風 電探員の戦争 [駆逐艦神風]

スポンサーリンク
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});



 電探は、故障が多いといえますが、
原因は大きく以下の3つでした。

 1.真空管の不良
 2.接触不良
 3.機器(コンデンサ、抵抗など)の不良
です。

 もともと脆弱でしたが、戦闘で砲撃や
銃撃を行ったり、爆弾や魚雷の投下の
震動で、予期しない故障を惹起することが
ありました。

 対空戦闘の際は、高角砲弾を装填して
撃ちます。特に艦橋直後の二番主砲を前方に
放つと、砲弾が電探室をかすめ、爆風の示す
威力はものすごいものがありました。

 整流器の真空管は、点灯していれば、
たちまち管球の中で沸騰状態となり、
燃え上がりました。

 対空用の連装機銃や、単装機銃も対空射撃を
一斉に始めると、艦全体の空気が、大掃除の際の
畳を叩くように、バタバタをと鳴りはためき、
爆風は相当な衝撃でした。

 電探を、大湊で据え付けた時、木台に
緩衝ゴムを念入りに当てて、締め付け
ましたが、各部がたちまちガタガタに
緩みました。

 横柄な書記を納得させて、真空管の予備を
十分に手持ちしていたことが、その後、
大いに役立ちました。

 電探員は、戦闘時、半裸で蒸し上がりながら、
小さな部屋一杯にテスターやドライバー、
半田ごてを広げて、半田付けしたり、
ビスを外したリ、接触部をサンド
ペーパーで磨いたりの、「分解⇒組立戦争」を
していました。

 しかも、艦が速力を増すと、電波発射器が
強風の抵抗でたちまち旋回不能となり、
導波管が何度も破断しました。

 しまいには手動で動かす事になりましたが、
なぜか、大事な場面では立派に作動し、
神風を助けてくれました。


紹介書籍:駆逐艦「神風」電探戦記
著者: 「夕雲」及川幸介、「早潮」岡本辰蔵、「神風」雨ノ宮洋之介


スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。