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巡洋艦熊野 台北到着 [巡洋艦熊野]

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 左近允氏は、内地へ帰還する12月3日頃は、
敵機の襲撃が来る公算が大きいと感じて
いました。旅客機では、間違いなく
撃墜されそうでした。

 最近、武蔵の士官が乗っていたダグラス機が、
落とされたという話を聞いていました。飛行機に
乗ると、2基のエンジンが回転をはじめ、機体は
暁の空に舞い上がりました。

 ルソン西岸の上空、高度4000mを北上して
いきました。右下にサンタクルーズ、リンガエン湾が
見えていました。

 2時間半ほど飛行し、台湾の高雄に到着
しました。熊野は、この距離を1週間かけて
航海する予定で青葉ともに、マニラを
出港したのが、1ヶ月前でした。

 30分後、再び離陸し、台北に到着しました。
ここで一泊するということで外に出ると、寒さに
震えました。12月なので、街の人は、冬着
でした。しかし、左近允氏らは、薄いシャツと、
緑の略装でした。

 士官室士官は、湘南閣に、士官次室士官は、
海軍クラブに宿泊となりました。左近允氏は、
海軍クラブに行き、寝床に潜り込みました。

 昼食と夕食も出され、マニラの悪い食事とは
比較にならないくらいのご馳走でした。久しぶりの
畳の上で、床の間の生花をながめたり、ドテラを
着たり、故国の情緒を楽しいました。

 夕食後、お土産に羊羹やバナナをつめこんで、
動けなくなっているところに、青山中尉がやって
きました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平


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