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巡洋艦最上 光り輝いた錨 [巡洋艦最上]

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 投錨後、引きずって右側の錨を引き上げ
ました。すると、各リンクが、研磨したかの
ように、ピカピカに光っていました。

 曾禰氏は、長い海軍生活の中でも、
こんなに光り輝いた錨は、見たことが
ありませんでした。

 トラック北水道から、錨地までの何海里かの
海底サンゴ礁で、磨かれたということですが、
乗員もこの錨を見て、驚きを味わいました。


 まずは、無事に安着したということで、
何日間かの戦塵を洗い落とすべく、総員と
共に、久しぶりに入浴し、休養を取らせる
ことにしました。

 曾禰氏も、何日ぶりに入浴しました。
カラスの行水ではありましたが、この日ぐらい、
さっぱりした気分になったことはありませんでした。

 下着類も新しいものと取り替え、生き返った
ような気分となりました。乗員も、安心して
何日ぶりかの熟睡をとったと思われます。


 トラック泊地は、内地と、南東方向に
広がっていた戦域や、南方最大の基地で
あったラバウルなどの中間に位置し、
大抵の水上部隊は、ラバウルや、
ソロモン方面に向かう途中、補給
休養のために立ち寄りました。

 そのため、トラック在泊中、珍しい戦友と
会うこともありました。その中で、曾禰氏と
同期の巡洋艦衣笠艦長の沢正雄大佐との
出会いは、印象的でした。

 衣笠は、ソロモン方面への出撃のため、
トラックに立ち寄りました。沢艦長は、
内火艇を出して、曾禰氏に会いに
来てくれました。

 曾禰氏は、副直将校より、報告を受け、
沢艦長に違いないと確信し、甲板に出て、
待っていました。

 沢艦長は、ニコニコと笑みを浮かべ
ながら、舷梯を登ってきました。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平


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