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巡洋艦摩耶 マリアナ沖海戦 [巡洋艦五十鈴、摩耶]

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 6月18日、旗艦大鳳に「皇国の興廃
この一戦にあり、客員一層奮励努力せよ。」
との信号が、39年前の日本海海戦と
同様に掲げられました。

 艦隊将兵の心には、皇国の運命を
われらの手で護持しようとする決意が
みなぎりましたが、この日は、ほとんど
波乱もなく夜に入りました。

 翌19日、運命のマリアナ沖海戦の
日がおとずれました。夜明け1時間前から、
摩耶の水上索敵機は、カタパルトから
発進して艦をはなれていきました。

 井上氏は、飛び立った搭乗員の引き
締まった顔が、戦後も印象に残っている
としています。これらの艦載機は、敵の
餌食となりました。

 昨日まで、艦の中で苦楽をともにし、
愉快に勤務していた戦友が、文字通り
不帰の客となった事を知った時、艦内の
空気は、粛然としたものがありました。

 午前8時少し前、警戒航行中のわが
艦隊は、小型機の大編隊を140kmの
遠距離にレーダーで捕捉しました。

 この頃には、日本軍も、巡洋艦以上の
大型艦には、レーダーを装備しており、
威力を発揮していました。

 レーダー室からの通報に接した艦内は、
にわかに色めき立って、ただちに対空戦闘
配備が下命されました。

 敵機とみられる編隊は、まもなく
艦上の望遠鏡にも発見され、間髪を
いれずに砲撃が開始されました。

 たちまち、いんいんたる砲声と、豆を
炒るような機銃音が、すみわたった
南溟の海にこだまして、大海空戦の
開幕を告げると思われました。

 ところが、編隊の先頭機が、翼を
バンクさせていました。これは、
味方機でした。


紹介書籍:重巡「最上」出撃せよ
著者: 「矢矧」井上芳太、「那智」萱嶋浩一、「熊野」左近允尚敏、最上:曾禰章、「五十鈴、摩耶」井上団平


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