SSブログ

巡洋艦大淀 国民学校卒業 [巡洋艦大淀]

スポンサーリンク
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});



海軍の志願兵試験は、合格しても必ず採用 されるとは限らないと聞かされ、早くどちらかに 決まってくれないかと感じていました。 小淵氏は、考えあぐねた末に、村に残って、 海軍の採用を待つのが一番良いと決心し、 担任の先生に就職を取りやめたいと申し 出ました。すると、職安に行って断ってきて くれということ、放課後職安に向かいました。 係の人に、「海軍からいつ採用通知がいつ 来るかわからないので、就職を取り消して もらいたい。」と言うと、いまさら取り 消せないので、海軍に入るまで、 働きなさいと言われました。 小淵氏は言葉に詰まり、とっさに、母が 死んで家も忙しいのでという言葉がついて 出ました。すると、母を思い出し、涙が溢れ 出しました。係の人は、涙ぐんでいる 小淵氏を見て、取り消しを了承して くれました。 肩の荷が下りた小淵氏は、夕陽が沈み かけた砂利道を走り出しました。残雪に おおわれている三国山脈から吹きおろして 来る風は冷たかったものの、体は汗ばんで いました。 小淵氏は、息を弾ませながら、「海軍に 行くまでうちにいる。」と声をかけました。 小渕氏の心は、晴れ晴れとしていました。 やがて国民学校卒業式も終わり、村に 残った小淵氏らは、この年から義務教育に なった青年学校に入校しました。 青年学校は、軍隊の予備校的な存在で、 教鞭は、退役軍人が指導に当たっていました。 普通学は、国民学校の教員が兼務しており、 週2、3回招集されました。 待ちに待った海軍の採用通知は、4月の中旬でした。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男


スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。