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巡洋艦大淀 岡崎曹長 [巡洋艦大淀]

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 水葬礼の海面をゆっくりと一巡した 傷心の艦隊は、英霊の冥福を祈りつつ、 再び静かに北上していきました。  この頃、小淵氏は、見張りの当直に 立ちました。しばらく見張っていると、 艦首方向を見張っていた見張員から 「前方に島が見えます」と報告して きました。  見張員は、一斉にその島を注視しました。 久しぶりに見る緑の島影でした。しばらく 眺めていると、「自分の見張り範囲を 忘れるな。こんなときが一番危ない。  艦隊が入港する直前に油断するのは、 敵は知っている。ぼんやりしていると、 艦の横腹を目掛けて、魚雷が突進して くるぞ。」と、怒鳴りつけられました。  この時怒鳴っていたのが、見張り指揮官の 岡崎曹長で、小淵氏が、大淀にはじめて 乗り込むときに、艇の指揮をしていた人でも ありました。昨日も、大淀は、敵潜の雷撃を、 見張りの発見で回避したということでした。  岡崎曹長は、見張りに特に厳しい人で、 夜間の見張り中に、背後からこっそり近づき 対物レンズを覆ってしまうことがありました。  居眠りしていると、これが分からないので、 時々手痛い目覚ましをもらうものがいました。  奄美大島が次第に近づいてきました。すると 二隻の駆逐艦が湾口の左右に進んでいって、 爆雷を投下し始めました。入口付近に数10発 投下され、その後、艦隊は湾内に静かに 進んでいきました。  湾内は鬱蒼とした亜熱帯林に取り囲まれ、 湖のような感じでした。岸辺には、人工的な 物は、一切見かけられませんでした。まるで 無人島のようでした。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男


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