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源田実参謀 偽電報 [源田実航空作戦参謀]

 アメリカの情報部は、「ミッドウェー
基地から、平分で真水製造気が故障
したと言う偽電報を打てば、日本軍が
反応を示すだろう。」という提案がなされ
ました。

 この提案を元に、ミッドウェーから偽電報を
打つと、5月19日に、ウェーキ島から
日本軍が打った暗号電報に、「AFでは
上流装置が破損していて、真水が
不足している。」と発信していました。

 アメリカ軍は、こうして、日本軍の暗号解読に
成功し、連合艦隊のミッドウェー作戦の大要を
つかむに至ったとされています。しかし、後に、
連合艦隊の情報参謀となった中島親孝中佐は、
鵜呑みにできないとしています。

 それは、アメリカの出版物には、1942年5月
初頭には、日本軍のD暗号は、約3分の1、
使用頻度の高いもので、90%が解読できた
とされており、AFは、上記の方法で解読
できたとしています。

 しかし、暗号書は、地名なら符号として翻訳し、
AFと翻訳することはないはずだとしています。
こうなったのは、アメリカ軍は、D暗号書を何らかの
形で入手していたからではないかとしています。

 そして、入手先としてあげられるのは、
オーストラリア沖で撃沈した伊124から
引き揚げたのではないかとしています。

 しかし、戦後の研究では、ミッドウェー海戦の
敗北は、暗号を解読されたからだとする論調が
ありますが、実際にはそこまで単純な話では
ないと言えます。

 暗号は、解読されていたにしても、ミッドウェー
海戦の敗北の原因は、これまで見てきた通り、
日本軍が慢心し、過去の貴重な経験を検討も
せずに、真珠湾の焼き直しのような作戦展開を
したことにあります。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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源田実参謀 アメリカ側の準備 [源田実航空作戦参謀]

 真珠湾のアメリカ海軍戦術情報班長
ジョセフ・J・ロシュフォート中佐は、
5月14日、部分的に解読した日本海軍
暗号電報に、攻略部隊と地域符号AFの
字句を発見しました。

 近藤信竹中将が、AF攻略部隊に当てた、
「サイパンーグアム地区に直航し、来るべき
作戦に備えて待機せよ。」という電報を
受信しました。

 ロシュフォート中佐は、太平洋艦隊
司令長官の情報参謀エドウィン・T・
レイトン大佐は、AFはサイパンと
グアムの地理的関係から、ミッドウェー
だと推定しました。

 翌5月15日、ツラギから発進した日本
海軍の哨戒飛行艇が、ツラギの843kmを、
サンタクルーズ諸島北方を、26kmで西に
航海している機動部隊を発見しました。

 この機動部隊は、東京を空爆した空母
部隊で、哨戒機に発見された後、欺瞞の
ため、別方向に進みました。この後、
日本はこの機動部隊の行方を見失い、
シドニー方面に向かいハワイには
行かないと、勝手に判断しました。

 しかし、アメリカ軍は、機動部隊にハワイ
方面に進むことを望むと言う極秘の電報を
打っており、機動部隊はジャワ方面に
向かっていました。

 翌5月17日、ニミッツ大将は、フレチャッー
少将が率いる、珊瑚海海戦で被弾したヨーク
タウンを、真珠湾で修理できそうだと言う
報告を受けました。

 この報告を受けた後、ロシュフォート
中佐は、AFがミッドウェーであることを
確実に確認するために、有名になった
偽電報を発信することにしました。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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