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源田実参謀 輸送船団攻撃を受ける [源田実航空作戦参謀]

 6月4日朝、輸送船団は、ミッドウェー南西
1100kmの地点で、アメリカの飛行艇に
発見され、5時間に渡って接触されました。

 そして、午後になり爆撃機の攻撃を
受けました。幸い被害はありません
でした。

 しかし、深夜に飛行艇の攻撃を受け、
清澄丸は軽傷者8名を出し、雷撃を
受けたあけぼの丸は、戦死者11名を
出しました。両船とも、航海に支障
なかったのが、せめてものことでした。

 アメリカ軍は、この攻撃から、ミッドウェー
攻略の意図を確認しました。第一機動部隊は、
船団が攻撃を受けたという報告を受信した
ものの、驚きもしませんでした。

 24ノットで航海中の赤城に、利根が
敵航空機10機を発見という報告があり、
赤城から零戦が飛び立ちましたが、敵は、
飛び去ってしまいました。南雲長官は、
誤認と断定しました。

 午後、見張員から、敵飛行機らしいものが
2回発見したという報告がありましたが、
測風気球の灯を誤認したものと断定され
ました。

 司令部は、どんな情報も、自分に都合の
いいように解釈するようになっていたと
言えます。

(追記)
 情報を自分の都合のいいように解釈して
無にされたら、発見した乗員はいたたまれ
ないと言えます。このような司令部がいる
艦では、見張員は寝ていても文句を
言われる筋合いはないと言えます。

 情報は、いかに収集するかよりも、それを
受け取る人がどのような意識を持って判断
するかの方が重要だということを、この
ミッドウェー攻略部隊の司令部は示して
いると言えます。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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源田実参謀 機動部隊の無線通信 [源田実航空作戦参謀]

 第一機動部隊は、6月3日、計画通り、
ミッドウェー空襲をするために、大変針
しなければならない地点に達しました。

しかし、濃霧のため、全部隊に変針を
信号することができませんでした。しかし、
無線を使うと自分たちの位置が暴露
されることになります。

 草鹿参謀長は、通信参謀に、「微勢力で
敵に漏れることはないか」と問いただし
ましたが、「なんとも言えません。」という
自信のない返答でした。草鹿参謀長は、
意を決し、電令を行いました。

 源田参謀は、このときのことを、次の
ように語っています。「この時、高熱で
伏せていた。肺炎になりそうだったので、
作戦当日に備えて、静養していた。

 そこに、電報を打つという話が来たので、
絶対にいかんと返事している。ふらつく体を
艦橋に上がって、草鹿参謀長に絶対いけま
せんといったが、すでに発信されており、
万事休すであった。

 全身に悪寒を覚えた。皮肉にも、1時間後
濃霧は薄らぎ、艦隊が、視野に入った。」と
しています。

 当日に風邪を引いていて艦橋にいなかった
という話は、ありえないとしても、作戦前に
大事を取って休養するというのはあり得るので、
信じてもいいと思われます。

(追記)
 上記の草鹿参謀長が通信参謀にした質問は、
ナンセンスでした。大丈夫かどうかは、敵次第で
あり、通信参謀に答えられるはずがありません
でした。草鹿参謀長も、後の同様のことを
語っています。

 実際、上記の通信は、大和の司令部は傍受
していました。アメリカ軍は、キャッチして
いなかったとしていますが、真相は不明です。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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