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源田実参謀 ミッドウェー攻撃不発 [源田実航空作戦参謀]

 ミッドウェー島の攻撃が不発に終わったのは、
地上に敵機なしという状況を作られたから
でした。

 友永大尉は、空の飛行場を攻撃させられた
ということです。この時になって、機動部隊
司令部は、はじめてアメリカ軍に企図が
漏れていたことを悟りました。

 アメリカ軍の対応により、飛行機を攻撃
するために出撃した艦上爆撃機36機の
250kg爆弾では、飛行場への攻撃には
不十分となりました。これも、司令部の
判断誤りと言えます。

 司令部は思いもよらない状況と考えて
いましたが、これは、桂島で、中島通信
参謀が指摘したのと、ほぼ同じ状況と
言えます。最初から想定できることを、
司令部は検討を怠ったということです。

 この時、機動部隊司令部が、敵に企図が
漏れていることを冷静に受け止め、今後
敵がどのような行動に出るかを考えて
いれば、対処のしようがあったと
言えます。

 しかし、欠陥頭脳の標本化している
司令部には、そのようなことは
できませんでした。

 ミッドウェーのアメリカ軍に裏をかかれた
くらいにしか捉えられず、源田参謀は、
「こうなったら腕ずくだ」と考えていました。
そして、やってはいけないことに手を
出すことになりました。

 午前4時5分頃、ミッドウェーの陸軍機と
海軍機が、機動部隊に攻撃を仕掛けて
きました。これらは、零戦と、対空砲火、
回避で対処でき、被害はありませんでした。

 友永大尉は、午前4時に、「第二次攻撃の
要ありと認める。」という運命の打電をしました
(この後の状況は、この打電から生じていま
すが、当然ながら友永大尉には責任はない
といえます)。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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源田実参謀 攻撃隊発艦 [源田実航空作戦参謀]

 6月5日午前1時30分頃、各空母を
発艦した零戦36機、艦上水平爆撃機
36機、艦上爆撃機36機の合計108機が、
友永大尉に率いられ、ミッドウェー島に
飛んでいきました。

 発進地点は、ミッドウェー島の北西390kmの
地点で、時刻、位置ともに予定通りでした。
攻撃隊と前後して、空母上空警戒機10数機と、
索敵機7機が、発艦しました。

 索敵機の内、利根の第4索敵線を担当する
水上偵察機のみ、30分遅れています。

 午前2時20分、赤城の各部隊に対し、
「敵情に変化なければ、第二次攻撃は、
第四編成を以て本日実施の予定。」と
信号を発信しました。

 第四編成は、陸上攻撃用の爆弾でした。
これにより、上空警戒は、12機だけと
なりました。

 司令部は、敵機動部隊は存在せず、
ミッドウェー基地の攻撃は成功し、
アメリカ軍の攻撃機は、それほど
来襲しないという、全く根拠のない
判断をしていました。

 ところが、友永大尉から、「地上に敵機なし」と
いう、司令部にとって思いもよらない電報が
送られてきました。

 アメリカ軍は、日本軍が、来襲することは
想定しており、レーダーで察知した直後に、
飛行可能な航空機をすべて飛ばして退避
させていました。さらに、26機の戦闘機で
迎え撃つ体制を整えていました。

 戦闘機は、36機の零戦で蹴散らすことが
できましたが、飛行場に航空機はなく、滑走路を
爆撃した艦上攻撃機が少なく、滑走路の破壊は
不十分に終わりました。

 こうなったのは、攻撃隊の責任ではなく、
司令部の杜撰な計画が招いたことでした。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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