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源田実参謀 第三次攻撃の準備 [源田実航空作戦参謀]

 友永大尉率いる第二次攻撃隊は、艦上
攻撃機5機、零戦3機撃墜しました。犠牲者の
中には、攻撃隊を率いた友永大尉もいました。

 一方、魚雷2本受けたヨークタウンは、左へ
20度傾き、復旧の見込みがなくなりました。
艦長は、11時55分、総員退去を命じました。

 その後、ヨークタウンは、駆潜艇に曳航され、
駆逐艦5隻の護衛の元、4ノットでノロノロと
ハワイに向かっていました。

 これを、2日後、伊168の田辺少佐が
発見し、魚雷2本命中させ、撃沈しました。
ミッドウェー海戦で、日本軍があげた唯一の
殊勲と言えます。

 山口少将は、飛龍の幹部と協議し、艦上
攻撃機4機、艦上爆撃機5機、戦闘機6機に
よる、薄暮の第三次攻撃を決意し、
13時30分ごろに、下命しました。

 いよいよ最後の攻撃でしたが、ハワイ、
インド洋を圧した雄大な一、二航戦の
勇姿はいずこにありやというものでした。

 ここで、山口少将も誤算をしていました。
敵空母2隻を発着艦不能にしたと思って
いたので、上空にいる零戦13機で、充分
敵の攻撃を防げると判断していました。
そのため、13時55分頃、飛龍艦内では、
戦闘食を取り始めていました。

 しかし、14時1分、見張員の「敵機直上」
という絶叫が、伝声管から伝わってきました。
食事をとっていた乗員は、戦闘態勢が取れない
状況でした。速度は20ノットに減速しており、
舵の利きが鈍くなっていました。

 完全にスキをつかれた格好となり、飛龍は、
なす術もなく攻撃を受けることになりました。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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源田実参謀 飛龍第二次攻撃隊 [源田実航空作戦参謀]

 飛龍の第一次攻撃隊が攻撃している間に、
南雲長官は、駆逐艦風雲から、軽巡洋艦
長良に移動し、8時31分から将旗を
掲げました。ここから再び、南雲長官が
機動部隊の指揮を執りました。

 飛龍から、第二次の攻撃隊として、
ミッドウェー攻撃隊を率いた友永大尉が
率いる雷撃機10機と、零戦6機が、
飛び立ちました。

 発艦直後、第二中隊の橋本大尉は、
蒼龍から飛び立った二式艦上偵察機の
報告を受けました。

 そこには、アメリカ軍の空母は、18.5kmの
間隔で3隻、それぞれ輪形陣を作っている
ということでした。11時34分、友永大尉は、
無傷と思える空母にめがけ突撃して
いきました。

 敵空母は回避を始め、30機の戦闘機が、
攻撃隊に食いついてきました。零戦6機は、
5倍の数を誇る敵戦闘機に食らいつき、
2機を失いながら、敵11機を撃墜し、
雷撃隊の攻撃を助けました。

 午前11時40分頃、飛龍の電信室に、
「空母を雷撃す。2本命中を確認。」という
方向が来ました。これを聞いた山口少将は、
「よし、あと1隻だ。次の攻撃隊の準備は、
雷撃隊収容後、直ちに発艦する。」と
即座に言いました。

 この時、飛龍にいた山口少将を始め、
攻撃隊に参加した友永大尉らも知らない
ことでしたが、友永大尉が攻撃したのは、
第一次攻撃隊が攻撃したヨークタウン
でした。

 アメリカ軍の消火と応急修理は、日本軍の
想像もつかないほど速かったと言えます。
友永大尉が、攻撃するときには、19ノットで
航行し、戦闘機8機を飛ばしていました。

 友永大尉が、無傷の空母と勘違いしたのは
仕方ないと言えます。


紹介書籍:航空作戦参謀 源田実
著者:生出 寿
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