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巡洋艦大淀 10cm長砲身高角砲 [巡洋艦大淀]

 大淀の副砲に使われている10cm長砲身 高角砲は、最新の設備でした。この砲塔は、 砲身が水平でなくても、弾丸を込められ ました。そのため、速射することができました。  従来の12.7cm高角砲は、射程が8500m でしたが、10cm長砲身高角砲は、12700mあり、 口径の割に射程距離がありました。この高角砲は、 秋月型防空駆逐艦と、最新鋭空母大鳳に 搭載されていました。  主砲は、触発式信管である徹甲弾と、 時限信管になっている対空弾がありましたが、 大淀が活躍する頃は、対空戦闘が多くなって おり、対空弾は常備300発搭載していました。  大淀の各分隊は、第一分隊が、主砲と 主砲火薬庫を担当し、第二分隊が主砲の 頭脳や神経系に当たる方位盤、射撃盤、 測距儀、電探、探照灯を担当していました。  第三分隊は、高角砲を担当しており、 第四分隊が機銃関係を担当していました。 他に、航海科、機関科、航空整備科、 運用科、通信科、工作科、主計科などの 分隊がありました。  精巧な軍艦は、多くの将兵の総力を 結集することで、最高の能力を発揮します。 飛び抜けて優秀なものがあるとしても、 それだけでは、優秀な軍艦とは言えません でした。  また、劣っているものが一つでも、命取りに なる事がありました。些細なミスが艦を沈める 原因にもなり、全部のものがすぐれた能力を 発揮できてこそ、優秀な軍艦と言えました。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男
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巡洋艦大淀 射撃盤 [巡洋艦大淀]

 主砲に指示を出す方位盤は、巨大な 双眼鏡を取り付けた兵器で、大淀が 搭載してたのは、対物レンズの 直径15cmもありました。  この兵器に、射手と旋回手がつき、 ハンドルで操作しました。この動きが、 砲塔に伝えられ、砲塔はこの指示に 基づいて、旋回させます。  しかし、これだけでは、目標に命中 させることは、できませんでした。至近 距離で停止しているのならともかく、 動く目標には、色々は要素を加味する 必要がありました。  第一に、彼我の距離が基本となり、 目標の速力、進行方向、自艦の動き、 風向、風速、地球の自転、それらに 対する角度と弾丸が回転しながら 飛ぶための偏差などを加減する 必要がありました。  距離は、射撃指揮所直下にある、 6m測距儀と、第二砲塔後部上に 設置している8mの測距儀が測り 出して主砲発令所に伝えます。  主砲発令所は、艦橋直下の艦底に あり、艦内で最も静かで、動揺が少ない 場所でした。  広さは、12平方mくらいで、中央に 幅1.2m、長さ2m、高さ80cmの 立方体の兵器がありました。  これが電子頭脳とも言える射撃盤で、 射撃に必要なあらゆる諸元を瞬時に 計算して、砲塔の射手盤と旋回盤の 赤針に伝える仕組みになっていました。  射撃盤上に、大小の丸い盤が取り付け られており、新聞紙大の方眼用紙が巻き 込まれてある、「発砲弾着記録装置」も ありました。射撃版盤には、約10名が 座していました。  射撃盤の横に、測距儀があり、射撃 指揮所から送られた距離を平均し、 射撃盤に送り込んでいました。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男
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