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巡洋艦大淀 小沢司令官麾下の艦 [巡洋艦大淀]

 小沢司令官麾下の艦は、以下のような 陣容でした。  空母瑞鶴は、赤城、加賀、蒼龍、飛竜、翔鶴、 大鳳などの、大型正式空母の唯一の生き残りで、 排水量32000t、飛行甲板側面に艦橋を有し、 規定搭載機数は85機、最高速度36ノットの 艦でした。  瑞鳳は、未成高速給油艦高崎を改造した 空母で、排水量17000t、規定搭載機数は 40機、速力30ノット前後でした。  千代田は、同名の水上機母艦の改造で、 排水量10300t、搭載機数35機、速力 30ノット前後でした。千歳も、千代田同様、 同名の水上機母艦の改造艦で、千代田の 同型艦です。  戦艦の伊勢と日向は、後部の主砲を撤去し、 水上機搭載用甲板としていますが、戦艦としての 機能は十分備えていました。  それと、新型ロケット砲を装備し、 攻撃力、防御力ともに、抜群の艦で、 排水量は、37000tでした。  巡洋艦の五十鈴と、多摩は、姉妹艦では ありませんが、3本煙突の古めかしい艦でした。 しかし、改装を重ね、排水量は、7000tにも達し、 防空巡洋艦として生れかわったように、装備 されていました。  駆逐艦の内、月がつく、秋月、霜月、初月、 若月は、月級と呼ばれた3500tの大型 駆逐艦で、最新の装備をした新鋭 駆逐艦でした。  他の4隻、杉、槇、桑、桐は、丁型と呼ばれ、 この頃量産された駆逐艦でした。排水量は、 1500tと小型でした。  この部隊に、108機の艦載機を搭載し、 出撃準備を完了させました。そして、 内地で迎える最後の夜となりました。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男
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巡洋艦大淀 機動部隊集結 [巡洋艦大淀]

 大淀は目的地の呉に到着しました。入港後、 燃料を補給して機動部隊集積地の八島沖に 向かいました。  その途中で、浮遊機雷を発見し、機銃で 射撃しましたが爆発せず、停止した後、 カッターが降ろされ、機雷に爆薬が 仕掛けられて、爆破されました。  小淵氏は、今度も鯛すくい作戦をやるのかと 思いましたが、カッターを吊り上げると、すぐに 動き出しました。小淵氏は、「また、鯛がいっぱい とれたのにな。」と、カッターを格納しながら、 つぶやきました。  それを聞いたボート要員は、「鯛は海底にいる 魚だから、海の表面で機雷が爆発しても、 浮いてこないよ。鯛すくいは、やらないのさ。」と 教えてくれました。  機雷を処分した日、八島沖に到着しました。 そこには、機動部隊が勢揃いしていました。 空母瑞鶴が旗艦で、小沢治三郎中将が、 この艦体の指揮官として、座乗していました。  この艦体は17隻で、空母が、瑞鶴、瑞鳳、 千代田、千歳の4隻、戦艦が、伊勢、日向の 2隻、巡洋艦が、大淀、五十鈴、多摩の3隻、 駆逐艦が、秋月、霜月、初月、若月、杉、槇、 桑、桐の8隻でした。  1944年10月19日、天高く澄み切った 大空に爆音が轟き、4隻の空母は、それぞれ 風上に向けて、疾駆していました。その直後に、 月級の駆逐艦が随行していました。  艦載機の着艦が行われていました。静かな 洋上を全力で航行する母艦に、戦闘機や 爆撃機などが、次々に着艦し始めました。  全速で疾走する母艦の雄姿は、見るものを 威圧するかのようで、頼もしい限りでした。 紹介書籍:“巡洋艦「大淀」16歳の海戦 少年水兵の太平洋戦争” 著者: 小淵 守男
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